子どもが泣いた時、何かを求めた時、すぐに駆け寄ってあげるべき?
強い子にならないんじゃないの?
このように悩む親御さん、いらっしゃいますか?
結論から言うと、私は、できるだけ早く駆け寄ってあげる、せめて反応だけでもしてあげるのが良いと思います。
これからその理由を書いていきますね。
「どうしたの?」が口癖
「どうしたの?」
これは、娘が泣いた時、何かを求めた時の、私の口癖です。
娘は、私が家事をしている間、ひとりで遊んでいてくれることもあります。
そうすると、突然泣きだすことがあります。
泣く原因は、このふたつが大半です。
①転んだ、どこかに頭をぶつけたなど
②やりたいことがうまくできなくて悔しい
例えば、手押し車を進みたい方向に動かせなくて泣く、タンスから引っ張り出した服を自分で着ようとしてできなくて泣く、型はめパズルがうまくはまらなくて泣く、など。
そのような時、私はいつも家事の手をとめて「どうしたの?」と駆け寄ってきました。
私がすぐに駆け寄る理由
一人娘だからすぐに駆け寄ることができるというのもあるのですが、
一番の理由は、「私がこの子の立場だったらどうだろう」と考えたことにあります。
つまり、娘の気持ちを想像してみたのです。
私だったら、転んで痛い思いをしている時、「大丈夫?」って駆け寄ってもらえたら嬉しいと思う。
うまくいかなくて悔しい時、「どうしたの?」って声をかけてもらえたら嬉しいと思う。
自分が一番信頼している大好きな人がすぐそこにいるのに、何も言ってくれない、もしくは「自分でなんとかしなさい!」って言われたら、悲しいと思う。
だから娘にも、「どうしたの?」と声をかけてきました。
娘からの優しさ
娘が1歳10ヶ月になったある日のこと。
私がキッチンで物を落とし「ひゃーっ!」と言うと、
「ママどうしたの?」と言ってくれたのです。
突然のことすぎて、びっくりしました。
それ以来、
テーブルに手をぶつけて「いたっ!」と言うと、「ママどうしたの?」
腰が痛いよ〜、と痛そうな顔をしたら、「ママどうしたの?」
ついには、くしゃみをしただけで、「ママどうしたの?」と言ってくれるようになりました。
「どうしたの?」の意味がわかって言っているのか、ただ私のマネをして言っているだけなのかは、わかりません。
でも、ママの様子に気付いて声をかけてくれていることは確かなのです。
優しい子に育っている
これでいい
と思いました。
自己肯定感の基盤が出来上がる
アタッチメント(愛着形成)の観点から言うと、赤ちゃんが泣いたら出来るだけ早く抱っこや声がけなどで対応してあげるのが理想です。
そうしてあげることで、赤ちゃんは、
「この世界は悪いところではない」
「自分は大切にされている」
といった安心感や信頼感を構築することができます。
そして、それは
「自己肯定感」を高めることに繋がり、
豊かな心や能力を育み、
思春期など、何か壁にぶつかった時や感情のコントロールが難しくなった時でも、正しく生き抜く力へと繋がっていくのです。
優しくされる経験が優しい心を育てる
そしてそれは、赤ちゃんだけでなく、幼児期も同じです。
幼児期には、気持ちに寄り添った声がけをしてあげることがより大切になります。
時には、親の愛情を試すような時もあるんです。
できるのに「できない!」と言ってみたり、自分で取れるのに「ママが取って!」と言ったり、気を引きたくてグズってみたり。
一見、困った甘えのように見えますが、子どもにとっては「自分が愛されていることを確かめたい」という大切な甘えなので、
「じゃあ今日はママがやるね」
「じゃあ一緒にやってみよう?」
などと優しく対応してあげると良いです。
その時期を過ぎれば、子どもも安心して自分でやるようになっていきます。
強い子にならないのでは?という不安については、私はこう思います。
強さは後からついてくる。
優しくしてもらった経験で「自分は愛されている」という土台を築くことができれば、そこから強さも生まれていくのかなと思います。
ケースバイケースでさじ加減は大事
ただ、日常生活の中で、全て対応してあげることは難しい場合もあるかと思います。
親だって、時間に追われていますし、やらなきゃいけない事がたくさんありますし、子どもが多ければ一人の子にじっくりかまってあげられないです。
だから、各家庭ごとの環境や子どもの性格などに応じて、もちろん“さじ加減”も必要。
この記事で書いたことは、あくまで学術的な観点として参考にしていただければと思います。
普段から愛情を持って接していれば、お子さんに愛情が伝わっていくので大丈夫です。
それから、私の場合、例えば転んだ時は、すぐには抱きかかえて起こしません。
自分で立ち上がる力も大切にしてほしいからです。
「痛かったね。痛いの痛いの飛んでけー!」としばらく声をかけてあげたら、
「大丈夫かな?じゃ、立ってみようか!」という感じで関わっています。
そんな風に、ケースバイケースで「声はかけるけど手は貸さない」ってこともあります。
ケジメはとても大事
泣いたら全て要求に応える?
これはNOだと思っています。
例えば、一緒に遊べない時は「ママが○○をしている時は遊べない」と根気よく教えていく。
「お菓子買って!」と泣いても、買わないと言ったのなら買わないを貫く。
など。
家庭のルールがあるのなら、親がブレずに一貫性を持って対応していくことで、子どもは少しずつ「自制心」を育んでいくことができます。
泣いたら優しくしてあげるほうがいいんでしょ?
では、両者の違いを説明します。
簡単に言うと、
「助けて!」「こっちに来て!」「私を見て!」などの要求には出来る限り応える。
つまり、SOSを出されたら突き放さず対応してあげるということです。
そして、「もっと遊びたい!」や「買って!」などの“単なる欲求”の場合は、
受けとめるけど、受け入れない でもOK。
「そうだよね、ママと遊びたいよね。ママも遊びたいんだけど、お料理しているから、終わってから遊ぼうね。」
「このお菓子好きだもんね。見たら欲しくなっちゃったね。でも買うのは日曜日だけって約束だよね。日曜日になったら買おうね。楽しみだね!」
グリーンのマーカーの部分が「受けとめる」になります。
「気持ちをわかってあげる」、そして「あなたの気持ちはわかっているよ」と伝えてあげるということです。
ワガママにさせないために、自制心を育てるために、受けとめる と 受け入れる の違いは意識したいところです。
まとめ 〜子どもの「ヘルプ」には応えてあげよう〜
子どもが泣いた時、何かを求めた時、すぐに駆け寄ってあげるのは正解?
強い子にならないんじゃないの?
この疑問が少しでも解決したなら嬉しいです。
■乳幼児期に「自分は愛されている」という安心感・信頼感を持つことができると
→自己肯定感を高める
→豊かな心や能力が育まれる
→強く生き抜く力へと繋がる
■各家庭ごとの環境やお子さんの性格などに応じて加減しよう!
■ケースバイケースで柔軟に対応しよう!
■「ヘルプ」ではなく「欲求」には、
→家庭のルールに一貫性を持って対応。
→「受けとめる」と「受け入れる」の違いを意識!
明日も、お子さんとの時間が LOVE と HAPPY であふれますように❤️😊❤️